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【代表インタビュー】阿波尾鶏の貞光食糧工業 ㈱の最高リスキリング責任者就任の背景と想いとは

 2024年1月16日(火)、当社の代表 中川が徳島県にある、精麦・飼料・食鳥・加工食品などの事業を展開する貞光食糧工業(株)の最高リスキリング責任者(CRO)に就任しました。同県小松島市の歯科技工所(株)シケンにつぐ2社目のCRO就任となります。

今後はCROとして、従業員のデジタルスキルの再習得とDX推進を担い、同社の生産性向上と従業員のキャリアプランの構築を推進していきます。

本記事では、急速なテクノロジーの進化(DX)と、共に変化する現代のビジネス環境において、リスキリングを経営課題として捉えることの重要性や、今回のCRO就任の背景や今後の展望について、スタッフの長澤が代表の中川に聞きました。

 

   貞光食糧工業社 CRO就任の背景

sadashoku長澤:阿波尾鶏の生産・販売をされている貞光食糧工業さんのCRO就任ということですが、その概要と背景を改めて教えてください。

中川:CROという役職はまだあまり聞き慣れないものだと思いますが、「Chief Reskilling Officer」の略語で、企業における「最高リスキリング責任者」とか「最高人材育成責任者」のことを指します。アメリカではマイクロソフト社などのIT業界で、CROに似た「CLO(Chief Learning Officer)」という役職が、一般的になってきていますが、今回は、"Learning=学び"だけではなく、その先にある"人材の流動や働き方多様性"と、"企業のDX推進"に焦点を当てるという意味を強調するためにも名称はCRO(Cheif Reskilling Officer)にしました。来年2024年の12月まで私が担い、その後、貞食社の社内のメンバーに引き継ぐ予定です。
背景としては、昨年5月より、貞光さんのリスキリングをご支援させていただき、生産製造部門、営業部門、管理部門、品質管理部門の各部門における社員のDXスキルの底上げ、及び業務の自動化を中心としたリスキリングを推進してきました。バックオフィス業務において、作業業務の時間を年間で約80時間の作業時間を削減できました。1日8時間稼働とすると、10日分の削減になります。まだまだ、小さいですが、その時間をもっと創造的な業務に使えますし、残業を減らすこともできます。その成果を受け、今回、CROとして、現場のDXにとどまらず、経営課題としてのリスキリングに経営陣と一緒に取り組むことで合意をいたしました。

 

   製造業におけるリスキリングとその先にあるDXとは

長澤:具体的に実施されたリスキリングの内容を教えてください。

中川:基本的に全てオンラインで実施しました。オンラインで行うこと自体も、社員のITリテラシーを高めることにもつながります。
具体的なカリキュラムとしては、主に3ステップに分けて実施しました。

①リスキリングセミナー:
まず、“リスキリング”セミナーを開催しました。まだまだ“リスキリング”という言葉が浸透していないので、まずは“リスキリング”とはなんぞや、というところから、その意義と目的について、理解していただくためのセミナーです。また、製造業においてのDXが会社全体にとってどれだけ重要であるか、そしてそのためには、社員ひとりひとりのリスキリングが必要であること、そしてリスキリングによって得た知識や技術が自分のキャリア形成においてもどれだけの利益をもたらすのか、などについて理解を深めていただきました。

 

②IT基礎スキルの習得:
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WHITE社さんのMENTERというe-learningの教材を活用し、デジタルツールの基本操作から、情報セキュリティ対策まで、幅広いITスキルを習得していただきました。ExcelやWord、PowerPointの基本操作、ショートカットの活用、さらにはGoogle検索を駆使した問題解決方法なども含まれます。習得した先から日常の業務に役立つことが多くあった、と社員の方々にも好評でしたよ。習得度や定着度を測るために、アセスメントを3回実施しました。
学習前は他社との比較でもかなり低い水準だったのですが、学習を終えたあとは他社比較でもかなり高い水準に達することができました。


③既存業務の自動化

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最後にPower Automateという自動化ツールについての講義を開催しました。全7回の講義を通じて、Power Automateの概要から、実際に手を動かしてプログラミングを組んでみるところまでを学んでいただき、実際の業務プロセスを自ら分析、実務の自動化にも取り組んでいただきました。これにより、日常業務における時間短縮と生産性の向上を実現することができました。

全カリキュラムが終了した時点で、社長をはじめとした役員への発表会を行い、その成果について共有する機会も設けました。

 

   CRO就任の目的と実施すること

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長澤:今後は、CROとして貞光社のリスキリングに関わるわけですが、CROとしての今後の展望などをお聞かせください。

中川:今回は、1年かけて本格的な製造業DXを進めることが、辻社長と合意した目的になります。

【CROの役割】
・リスキリング戦略の策定と実行
・従業員のデジタル、DXスキル向上の促進
・学習プログラムの作成・効果測定
・従業員のキャリアアップ、評価制度設計及び組織全体の競争力向上         

【2024年に推進する主なリスキリング】
・製造業DXの基礎知識習得
・バックオフィス業務の自動化による業務時間削減
・工場におけるA.I導入による業務の自動化、効率化の実現


 
 CRO就任の想い

長澤:今回、シケン社に続いて2社目のCRO就任となります。想いを教えてください。

中川:そうですね、実は貞食さんのある「貞光」という地名は、実は私の父の故郷なんです。実際はそことは別の御縁で、貞光の役場からのご紹介で辻社長にお会いし、昨年からリスキリングご支援させていただくことになりました。小学校のときから、おじいちゃん、おばあちゃんのところにお盆と正月に遊びに行っていたんですが、2人とも亡くなり、貞光には20年ぶりくらいに来て、今回、こうやって、貞食さんを通じて貞光という町にも貢献できるという嬉しさもあります。徳島県は人口減少の課題が特に顕著なところでもあります。その中で、貞食さんの社員のリスキリングを通して、DXの推進に貢献できることで「働きがいのある仕事」「生産性向上、AIによる業務の自動化や効率化」を実現し、結果として、魅力的な会社づくり町づくりに少しでもお役に立てれば、と思っています。

 

   「Reskilling to DX」とシェアエックスの今後の展望

RtoDlogo長澤:今後について教えてください。

中川:リスキリングって、インプットだけでなく、アウトプットがとても大切なんです。我々はそれを、Reskilling to DXというサービスでご提供しておりますアウトプットとして、自社のDXの推進をリスキリングした社員で推進していくというサービスです。より多くの企業様に導入いただけるよう、丁寧に、今のクライアント様に成果を出しながら進めていきます。

長澤:ありがとうございました。

 

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